こんにちは。クリリンです。
ここでは京大医学部の合格体験記として、僕が京大医学部に現役合格するまで実際に意識していた、大学受験の根幹となる学習環境の作り方や勉強法をすべてお話しします。すべての科目に共通する考え方なので是非参考にしてみてください。
また、科目別の勉強法&オススメ参考書についての記事にも繋げているのでこれも参考にしていただけたら幸いです。
学習環境の作り方
勉強への「やる気」というのは学習環境が大きく影響しますよね。
ここでは「やる気」を出すための学習環境の作り方について紹介します。
志望大学は高めに設定
志望校は高めに設定しました。
身の丈に合った志望校を設定してしまうと、
「勉強しなくても大丈夫だろう」
「本気を出せば何とかなる」
そんな気持ちが心のどこかで生まれてきてしまいます。
それはあなたが悪いのではなく、人間の本質的な性格なんだと思います。
『志望校を高めに設定して、勉強しなければならない状況を作り出す。』
要するに“背水の陣”の理論です。
もちろん、こうして身の丈に合わない志望校を設定すると、途中で志望校を下げたいと思うことも何度もありましたが、あくまでも「京大医学部」を目指し続けることで、ひたすら自分を追い込みながら勉強のやる気を引き出していました。
周囲の反応は「応援」と「嘲笑」で2分割
高めの志望校を設定したところ、
「お前には無理だ」と嘲笑ってくる人もいる一方で、
「お前なら出来る」と応援してくれる友人や先生がいる、
といった形で、周囲の反応は完全に2分割した状態でした。
こういった環境の中で、
応援してくれる人の期待に応えたい気持ちと、嘲笑ってくる人を見返したい気持ちの両方が僕を奮い立たせてくれました。
合格からの逆算
大学入試対策において、“合格からの逆算”というのはよくある話かもしれません。ここでは具体的な逆算の仕方を紹介します。
過去問の分析は最重要
大学受験において、過去問の分析は最も重要です。
日常から学習を進めていると忘れがちなことですが、大学合格に必要なのことは、学校の定期テストでも模擬試験の問題でもなく、大学が独自に作成する実際の入試問題です。
入試問題には必ず傾向があり、過去に実際に出題された問題を解くということは、今の自分と志望校との距離を測る最も分かりやすい指標です。
従って、過去問を分析することは“合格からの逆算”に最高の手段なのです。
過去問の具体的な使い方については以下の記事にまとめましたので是非参考にしてください。
合格に必要な課題を明確にする
過去問によって志望大学との距離が測れたら、効果的な勉強をするため、合格に必要な課題を明確にしていきます。
難問よりも基本題を大切に
難関大学・医学部となると、“難しい問題を解くこと”に目がいきがちですが、それは真っ赤な嘘です。
もちろん応用問題が解けるに越したことはありませんが、得点を取る効率を重視するのなら、
①基本問題で確実に満点を取る
②応用問題で+αできるだけ得点を稼ぐ
という考え方が重要です。
というのも、
ほとんどの大学入試では、基本問題で満点を取るだけで合格点を確保することができます。
基本問題 → 出題頻度が高い → 勉強がしやすい
応用問題 → 出題頻度が低い → 勉強がしにくい
従って、基本問題を大切にすることで効率の良い勉強をすることができます。
過去問の傾向を主軸にしながら、“基礎を徹底する”という考え方のもと、今の自分に必要な課題を明確にしていきましょう。
勉強計画の立て方
合格に必要な課題をリストアップできたら、それを習得する計画を立てます。
短期・中期・長期的な視点で課題を克服するため、
・1日毎の計画(例:チャート式10問)
・1週間毎の計画(例:場合の数・確率)
・夏休み、冬休みの計画(例:チャート式1周)
というように、様々な期間の計画を立てます。
ポイントは“反復”
ここでポイントとなるのは “入試本番までに課題を何周もできるような厳しめの計画” を立てることです。
せっかく立てた勉強計画が崩れる、ということは皆さんも経験があるはず。
入試本番までに1周するというような甘い計画では、課題は克服できないどころか、おそらく計画通りにいかずに1周すらままなりません…。
勉強の基本は“反復”です。
前もって何度も反復できるくらいの計画を立てておけば、例え計画通りに進まなかったとしても、少なくとも数周は出来ているという状況を作り出すことが出来ます。
計画は簡単に崩れる→柔軟に対応
計画を厳しく設定しすぎて間に合わなかったということになっても、計画は調整していけばOKです。
そもそも、厳しい計画を立てているのですから、計画通りにいかないことの方が大半でしょう。
それでも、計画を微調整しながら毎日厳しい計画を追い続けることによって、日々のモチベーションを保つことができ、より多くの勉強量を確保することに繋がります。
実際、僕の場合はほぼ毎日「1日毎の計画」を調整していました。(笑)
勉強計画の細かい部分に関しては以下の記事に解説しました。
自己分析のポイント
こうして勉強を進めていけば、課題は徐々に克服されていくはずです。
しかし、合格するために最終的に必要なのは、「課題を克服すること」ではなく、あくまでも「大学入試本番で得点を取ること」です。
そこで、本番で得点を取るために大切な「自己分析」のポイントをご紹介します。
判定・得点に一喜一憂しない
「試験で得点が取れるかどうか」というのは、
・直前の勉強内容
・試験日のコンディション
・運
など、様々な条件が複雑に絡み合って初めて決まります。
特に大学入試などというものは、
「同レベルの試験をもう1度やり直すと、合格者の50%が入れ替わる」
とすら言われています。
もちろん、判定や得点は良いに越したことはありませんが、あまり固執しすぎるのも問題です。
試験の結果に振り回されることなく、客観的に自己分析するようにしましょう。
客観的な自己分析→”失点の種類”を分別する
判定や得点はあくまでも「解答用紙に書かれたこと」のみによって算出されます。その判定や得点の裏には隠されていることがあります。
それは “失点の種類” です。以下の3つに分けられると思います。
- インプット/アウトプットの失点
- ケアレスミスの失点
- 時間配分の失点
上から重症度順です。
細かいことは以下の記事で解説していますので、的確な自己分析を行うためにも是非参考にしてみてください。
直前期の対策
直前期の対策は、”失点の種類”の分別に基づいて行います。
- インプットの失点
- アウトプットの失点
- ケアレスミスの失点
- 時間配分の失点
直前期は対策に講じることのできる時間が限られているため、少ない時間で得点に結びつけるためにはどうすればいいかという視点が大切です。
「インプットしていないことによる失点」については、その時点から知識を取り入れているようでは本番までに間に合わない可能性が高いので、対策の優先順位は低くなります。(※インプットをする必要がない訳ではありません。知識は多ければ多いほど有利なので、最後までインプットの努力は怠らないようにしましょう。)
逆に「時間配分による失点」「ケアレスミスの失点」については、少ない時間でも大幅に得点力を伸ばすチャンスはあるので、対策の優先順位は高くなるでしょう。
最後に「アウトプットできないことによる失点」については、多いとも少ないとも言えない、対策にそれなりの時間がかかる部分であり、特にD・E判定あたりから逆転合格を目指す受験生にとっては重大な勝負の分かれ目となる部分です。逆転合格でなくとも、直前期の最後にもう一押し得点を伸ばす部分であることに変わりはなく、直前期の対策において重要な部分であると言えます。
以上の説明からお分かりいただけたと思いますが、直前期の対策で行うことは以下の3つです。
- 時間配分をつかむ。
- ケアレスミスを無くす。
- アウトプットをできるようにする。
具体的な対策法について詳しく説明していきます。
時間配分をつかむ
当然のことと思うかもしれませんが、「時間配分による失点」は絶対に無くしましょう。
意外にも、時間配分ができていない受験生は多いです。
逆に言えば時間配分ができていない人たちと差をつけるポイントにもなるわけですね。
時間配分をできるようにするには、実際の入試問題の形式でひたすら練習をするしかありません。(だからこそできていない人が多いのかもしれませんね)過去問や模試の過去問を時間を計ってともかく大量に解きましょう。
その他、普段から問題を解くときにも、時間を意識して問題を解いたり、実際に時間を計って解いたりもしてもいいですね。
時間配分をつかむコツとしては、
・大問ごとに制限時間を設ける。
・わからない問題にあたったら手が止まってから3分で次の問題にいく
などあります。
その他にも方法は色々あると思いますので、自分なりのルールを決めて、ペース配分をつかみましょう。
ケアレスミスを無くす
「ケアレスミスだからしょうがない~」
そう言ってる人がたまにいますよね。
はっきり言います。
ケアレスミスはあなたの実力です。
ケアレスミスはこれでもか!というほどなかなか無くなりません。しっかりと対策を講じなければ、これからもずっとケアレスミスに苦しめられ続けることになります。
ケアレスミスには僕もめちゃめちゃ苦しめられました。
ケアレスミスの具体的な対策法については少し長くなってしまうので、以下の記事にまとめました。是非参考にしてみてください。
>>関連記事:受験で確実にミスを減らす!ケアレスミス対策法3ステップ
アウトプットをできるようにする
「アウトプット」はC、D判定の人もつまずきやすい部分であるため、最も多くの人の合否を左右するかなり重要な部分です。
すなわちE判定の人でも「アウトプット」を克服することができれば合格の可能性は残されています。
ただし、限られた時間の中で大幅に得点を伸ばさなければいけない場合は、むやみにアウトプットの練習をするよりも、「あと1歩で解けそうな問題」をターゲットにすると効率の良い勉強ができるでしょう。
皆さんはこんな経験はありませんか?
試験後に問題を解き直してみると意外と解けるもんだな・・。
試験終了直後に解法を思いついた・・。
短期的に成績を上げなければならない場合は、このような問題について対策をすることが大変有効な手段となります。
つまり、模試や試験で解けなかった問題のうち「解き直したらなぜか解けてしまった問題」や、普段から問題を解いていく中で「時間をかけてじっくり考えれば解くことのできる問題」を集中的に習得していくことが重要となるのです。
そこでこのブログでは、“問題を解く実力自体はあるけど試験時間中に解けない”という状況を「アウトプットができない」と表現することとしています。
これは受験勉強において中核を成す非常に重要な考え方です。
以下の記事で詳しい説明をしているので是非参考にしてください。
科目別の勉強法&オススメ参考書
科目別の勉強法とオススメの参考書についてまとめました。是非参考にしてください。
コメント
コメント一覧 (5件)
失礼かもしれませんが、
京大に在学している証拠…?
みたいな物を見せて頂けないでしょうか。
大変失礼いたしました!ブログ本文中に学生証の写真を掲載させていただきました!
塾や予備校には通われていましたか?
予備校は、高校1年では夏期講習を取るだけで、通い始めたのは高校2年の夏からでした。ただし、それは “勉強を教えてもらうため” ではなく “勉強の仕方を教えてもらうため” に通っていました。そのため、受講する講座も最小限に抑えていました。
“勉強の仕方を教えてもらう” というのは、ただ問題の解き方を教えてもらうのではなく(そんなことは自分でできます)、頭のいい人は問題をどのように見ているのか、その見方を鍛えるためにはどういう勉強をすればいいのかを意識して学習していました。ただ講師が問題を解くだけの講座なら受講の必要ありません。特に、高校1、2年の予備校で扱うような問題は参考書の問題とほぼ同じか、全く同じ問題ということもあります。
勉強の基本は「独学」です。自分でできることは自分でやったほうがお金と時間を無駄にせずに済みますので、本当に必要な講座なのかを見極めて受講しましょう。僕の場合、受講する講座は2つ程度に抑えていました。
ご丁寧な返信をありがとうございます!塾や予備校は最低限を慎重に選びたいと思います。