こんにちは。クリリンです。
勉強しないといけないのに、面倒くさくてやる気が出ない。
やらなければならないことは分かっているのに、なかなか手をつけることが出来ない。
そんな悩みを抱えてる方は多いと思います。
時間は有限であるため、ただ「やる気が出ない」と言う理由で非生産的に過ぎていく時間は非常に勿体ないですよね。
そこで今回は、こういった勉強前の「面倒くさい」への対処法として、”作業興奮”という人間の作用をご紹介していきます。
作業興奮とは
作業興奮とは、
“興味のないような作業でもやっているうちにやる気や集中力が出てくる”
という作用のことを言います。
結局のところ、やる気は主に「ドーパミン」という脳内物質によってもたらされ、その「ドーパミン」は実際に行動を起こすことにより分泌されることが実証されています。
つまり、勉強のやる気を出すためには、とりあえず勉強し始めることが最も効果的なのです。
皆さんも、例えば家事や掃除など、最初は面倒くさいなと思っていたことでも、とりあえずやってみる事で最後はそれなりに出来たと言う経験があるのではないでしょうか。やる気を出すためには「とりあえずやる。」が全てなのです。
逆に、行動を起こさない限り「ドーパミン」は分泌されず、やる気は湧いてこないということです。
ぶっちゃけたことを言いますが、
“作業興奮”という言葉は学術語ではなく造語です。
通説ではドイツの医学者・精神科医であるエミール・クレぺリンが提唱したとなっていますが、クレぺリン氏は”作業曲線”の研究に勤しんだだけであり、”作業興奮”という言葉を作ったという証拠はどこにもありません。
簡単な話、”作業興奮”の作用は科学的に証明されたものではないのです。
ところが、最近では数多くの著名な精神科医の方々が”作業興奮”の原理について認めているため、その効果について広く認知されるようになった次第なのです。
個人的にも、”作業興奮”の作用は大いに実感しているので、記事にして紹介させていただきます。
作業興奮を引き出すコツ
こうした作業興奮の作用を知ったところで、
「最初の1歩を踏み出すのが億劫なんだよ・・。」
と思った方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、こうした作業興奮をどのようにして引き出すのか、そのコツを3つご紹介します。
- ともかく5秒で動き出す
- 身体を動かしてみる
- 5分だけ頑張ってみる
ともかく5秒で動き出す
「勉強しようとは思うけど、なかなか身体が動かない・・。」
そんな時に、
“あれこれ考えず、ともかく5秒カウントしてその勢いで動き出す”
という方法があります。
これは全米で100万部を超えるベストセラー作『5秒ルール』(以下参照)の著者メル・ロビンスにより提唱された方法で、自身の人生を大きく好転させた方法として話しています。
ある種、根性論的な考え方なのかもしれませんが、この5秒ルールさえ習慣化してしまえば、すぐに行動することが次第に楽になっていくとメル・ロビンス氏は話します。
簡単にやる気スイッチを入れる方法として試してみてはいかがでしょうか。
身体を動かしてみる
最初の「とりあえずやる」ことは、「勉強にとりかかる」でなくても構いません。
ここで大切になってくるのは「”ドーパミン”を分泌させること」。
もちろん、最初から勉強机に向かうことが出来るのならそれに越したことはありませんが、「そんなやる気すらも出ない!」というときには、思い切って散歩に出たり、ジョギングをしたり、その場で軽くラジオ体操をしてみたり、とにかく気持ちよりも先に「身体を動かす」ということを試してみてください。
適度な運動でも「ドーパミン」分泌に非常に効果的であり、身体を動かすことで自然と勉強へのやる気も湧いてくるのです。
5分だけ頑張ってみる
作業興奮が発生するのは、勉強を始めてから5分~10分程度と言われています。
そもそも、私たちが勉強を面倒くさいと感じるのは、その圧倒的な課題の量の多さに怖気づいてしまうところが大きいのです。
そこで、最初から課題全体を消化する見通しを立てるのではなく、
・とりあえず机に座り、教材を開く。
・最初の数行を音読してみる。
といった形で「とりあえずやる」ことのハードルを下げ、5分だけ頑張ってみることが非常に効果的です。
こうして5分だけ勉強に取り組み、作業興奮を引き出すことが出来れば、気付いた時には2時間も夢中になって勉強していた、なんてこともありえてしまうというわけです。
作業興奮を利用する注意点
以上、作業興奮を引き出すコツとして、「とりあえずやる」ための手段をお話ししてきましたが、より効果的に作業興奮を利用するためにも注意すべきポイントがあります。
そのポイントを3つお話ししていきましょう。
- 難解なことから始めようとしない
- キリの良いところで休憩しない
- 5分頑張ってもダメなら無理して勉強しない
難解なことから始めようとしない
もちろん、やる気があるときは初めから難解な問題に挑戦していけばいいでしょう。しかし、やる気が無いときに作業興奮を引き出す際には、自分にとって平易なことから始めるようにしましょう。
作業興奮には”労力”が大きなファクターとして関わってくると言われています。
すなわち、“労力”をさほど必要としない行動では、ほとんどの人にとって作業興奮が起きやすいということです。
ここで言う「平易」というのは、例えば
・少し教科書を音読してみる。
・簡単な計算問題に取り組んでみる。
などはもちろんのこと、
・好きな科目
・得意な分野
などに取り組んでみるのも良いでしょう。
作業興奮を引き出すためには、こうした行動自体が比較的容易に実行可能なモノから取り組んでみてください。
キリの良いところで休憩しない
勉強に疲れて休憩する時のことですが、通常はキリの良いところで休憩に入るのが気持ちの良いことかもしれませんが、作業興奮を効果的に引き出すためには、あえてキリの悪いところで休憩に入るようにするのがポイントです。
キリの悪いところで休憩に入ることによって、次に勉強を再開する際のハードルを下げることが出来るのです。
少し極端な例かもしれませんが、
・大問の途中で休憩
・課題があと少しで終わるところで休憩
といった形で休憩を取り、続きが気になるように残しておけば、スムーズに勉強を再開することに繋がります。
あえて中途半端な形で休憩を取ることで、作業興奮を効果的に引き出すことが出来るのではないでしょうか。
5分頑張ってもダメなら無理して勉強しない
先ほど、作業興奮を引き出すコツとして、”5分だけ頑張ってみる”というお話をしました。
しかし、どれだけ環境を整えて5分頑張ったとしても、なかなかやる気が出ないことがあるかもしれません。
そんなときは思いきって休憩時間を長めにとるのもひとつの手です。
「作業興奮を引き出すため」と言って、やる気も起きず、集中力も保てないままダラダラと机に向かっていても、それこそ時間の無駄です。
5分経ってもやる気が出ないときは、きっぱりと勉強を打ちきってしまい、仮眠を取ったり、YouTubeの面白い動画を見るなど、少し大きめに気分転換を挟むことも一つの手かもしれません。
最後に
“作業興奮”というワードは、今や非常に多くの方々に知れ渡っており、記事やYouTubeなどでも多数取り上げられています。
確かに、現時点では”作業興奮”は非科学的というのは事実ですが、これだけ多くの方々が認知・実感しているのであれば、それはもう科学的と言っても過言ではないかもしれません。
勉強が面倒くさいのなら、「とりあえずやる。」
試してみる価値はあるのではないでしょうか。
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