こんにちは。クリリンです。
普段は部活や趣味に明け暮れ、勉強なんてそっちのけ。
テスト前にようやく勉強に手をつけ、結局中途半端な状態でテスト当日を迎える。
そして、「もっと早くに始めてればなぁ〜」と後悔する。
その果てには、あろうことか、そんな後悔も忘れてこの悪循環の繰り返し。
学生なら誰しもがそんな経験をしているはず。
その原因は、勉強を習慣化出来ていないから。そうと分かっていても、新たに習慣を身につけるのはなかなか簡単なことではありません。
そこで今回は、勉強を習慣化する10のコツをご紹介します。
習慣化とは
習慣化コンサルティング株式会社代表取締役の習慣化コンサルタントの古川武士氏は、習慣化を次のように定義しています。
習慣化とは、行動や思考を無意識的に繰り返す状態になることと定義しています。
古川武士著書『30日で新しい自分を手に入れる「習慣化」ワークブック』
つまり、
「勉強することが当たり前。」
「気付いたら勉強している。」
というのが”勉強の習慣化”が出来ている状態であり、
「勉強を頑張るぞ!」
と意気込んでいる時点で既に習慣化は出来ていないわけです。
脳は無駄なエネルギー消費は回避し、節約しようとする性質があるため、意識的に行動することは避け、繰り返し行われる行動はパターン化して無意識に行うようになります。
従って、“最初は意識的であっても継続していくうちに徐々に無意識的になっていく”というのが習慣化への道となるのです。
勉強を習慣化する10のコツ
習慣化が難しいのは、最初は意識的に行動を継続しなければならない点。
そのための10のコツをお話ししていきます。
習慣化できない自分の性格を理解しておく
勉強を習慣化するに当たって、まずは過去の経験を元に自分はどのような性格か分析してみてください。
- どの程度のサボり癖があるのか。
- 自宅・図書館・自習室など、継続しやすい環境はどこか。
- 継続しやすい、好きな科目は何か。
こうして自分の性格を理解しておくことで、習慣化を阻んでくる壁への対処法をあらかじめ準備しておくことができるようになります。
まずは自分の性格と向き合い、習慣化のための方法論となる鍵を見つけ出してください。
勉強の目標を直近の試験に置く
マラソンを完走するコツは、最初から42.195km先のゴールを目指すのではなく、まずは次の電柱、そして次の電柱と、目の前のゴールを繰り返し更新していくことでゴールを目指していくことだと言われています。
勉強の場合も同じで、最初から本試験に合格することを目標に置いていたら
- 本試験までまだ時間はある。
- 成績の伸びを実感しにくい。
といった理由で、なかなか継続は難しくなるはず。
そのため、まずは勉強の目標を直近の試験に置くことがポイント。定期試験や模擬試験でも良いですし、塾や学校で課される小テストでも構いません。
目標を近くにおくことによって、時間の大切さを認識することができたり、勉強の成果が上がりやすかったりなど、継続のきっかけを掴むことができるようになるはずです。
「モチベーション」に依存しない
単なる精神論や体験談に留まらない、科学的な裏付けを求めて、人間の意志や脳の働きに関するデータを収集し続けたスティーヴン・ガイズ氏によれば、”習慣化”と”モチベーション”の関係性について以下のように述べています。行動するのにモチベーションが必要だと信じることほど、危険な習慣はありません。(中略)この考えが行き着く先は、怠け癖のサイクルでしかありません。
スティーヴン・ガイズ著『小さな習慣』
モチベーションのみに頼ってしまうと、つい「今日は気分が乗らないからやめよう」などと考えてしまい、「モチベーション」を習慣化失敗の言い訳にしてしまうわけです。
スティーヴン・ガイズ氏は、「モチベーションを上げたいと思ってはいけない」とまで明言しています。
習慣化に成功するには、モチベーションに関わらず、ともかく継続することが大切。習慣化を成功させるのに、モチベーションは関係ありません。
1日1問の勉強から
モチベーションに依存してはいけないともなれば、習慣化のためにはどうすれば良いのか。
スティーヴン・ガイズ氏によれば、「極めて小さなことを習慣化し、自分の脳を飼い馴らす努力をすべきだ。」といいます。
例えば、「毎日3時間勉強する」のように最初から大きすぎる習慣を設定してしまうと、自分の覚悟とは裏腹に「無理に決まっている」という負の先入観が先に働いてしまい、習慣化失敗の原因となります。
目標を極限まで小さくすれば、モチベーションに頼らずとも実行できるはず。
従って、習慣化を成功させる秘訣は「1日1問の勉強する」など「小さすぎる目標を立てる」こと。
好きな科目、好きな分野で構いません。まずは、ハードルを下げられるところまで下げ、小さい目標をクリアするところから始めていきましょう。
勉強を日常の延長線上に付け加える
習慣化を成功させるには、勉強を日常の延長線上に付け加える方法も有効です。
これは“アクション・トリガー(行動の引き金)”という考え方で、南カリフォルニア大学教授のW・ウッド氏も、特定の状況下で繰り返される動作は継続しやすいことを指摘しています。
個人的なおすすめは、家に到着して帰宅後ルーティン後の時間。
学校や部活が終わって家に帰宅した直後は、ついつい休憩時間に入ってしまう人も多いかもしれませんが、一度オフモードに入ってしまうとなかなか抜け出せないもの。
ダラけてしまう前にもう一踏ん張りする習慣を身につければ、周りと差をつけるための大きな収穫となるはず。
こうして、場所や時間を決めて普段のルーティンの中に勉強を組み込んでしまえば、モチベーションに左右されることがないため、習慣化の難易度はグッと下がります。
新しい習慣を身につけたいと思ったら、既に習慣化していることに新しい習慣を付け加えてはいかがでしょうか。
失敗しても次の日に持ち越さない
もちろん、失敗しないために「1日1問」「ルーティン化」などのモチベーションに依存しない工夫を加えてるわけですから、基本的に失敗は許されません。
しかし、やはり人間である以上、新しい習慣を身につけるのに失敗はつきもの。
そこで、仮に失敗してしまった場合、その日の分の勉強は翌日に持ち越さないようにしましょう。
習慣化において、「翌日に挽回しよう。」という考え方こそ最大の落とし穴。
きっと次の日には、「また明日やろう。」とどんどん引き伸ばして、先回しの悪循環に陥ってしまう光景が目に浮かびます。
習慣化で大切なのは、「今日の勉強は今日しか出来ない。」と割り切りの心構えを持っておくことです。
逆に、1日2問やったからと言って、次の日にサボるのも✖️。大切なのは「最低1日1問」を”毎日”継続することです。
「結果」ではなく「継続」に重きを置く
ある程度勉強の「継続」が進んでいると、今度はその「結果」を気にするようになるでしょう。
「普段から勉強しているのに、その成果を感じられない。」
そういって継続を挫折してしまいそうになる時期が来るはずです。
しかし、勉強において短期的な成果を求めてはいけません。
そもそもそんな簡単に勉強の成果が出るのであれば誰も苦労はしません。
もちろん、「結果」を出すことが最重要ではありますが、勉強を習慣化し、勉強量をこなさないことには「結果」は出るはずがありません。「結果」を出すのが大変だからこそ、「継続」に価値があるのです。
従って、最初から「結果」を出そうとするのではなく、まずは「継続」することに重きを置くようにしてください。
「勉強するのが当たり前」の環境に身を置く
元来、人間は周りの人間関係から多大な影響を受ける生き物。
例えば、周りの友人たちが勉強をサボってばかりの人であれば、その安心感からきっと自分も勉強をサボってしまうでしょうし、逆に熱心に勉強する人ばかりであれば、その危機感からきっと自分も熱心に勉強するはず。
「勉強するのが当たり前」の環境に身を置いておけば、自ずと勉強習慣の癖はついてきます。
勉強に熱心な仲間を作るも良し。今ではオンライン上でも勉強を共に頑張る仲間を見つけている人もたくさんいます。自分なりのやり方で構いませんので、勉強のための環境づくりにも取り組んでみてください。
勉強時間は少しずつ伸ばしていく
当然ですが、1日1問の勉強を継続したところで成果を出すだけの勉強量を確保することはできません。
しかし、実際に1日1問の勉強に取り組んでいると、「せっかく始めたのだから、もう何問かやってみるか」と脳が欲張り始めるはず。
そうとなれば、勉強時間を少しずつ伸ばしていきましょう。5問10問と重ねていくうちに、勉強している自分、賢くなっていく自分に対し、段々と心地良さを実感するようになる。そして更には、「どうせなら他の科目も勉強しよう。」と苦手科目にも手を出し始めるようになるでしょう。
もちろん、決して無理をする必要はありません。あくまでも”毎日”継続することを優先しながら、自分の出来る範囲で勉強時間を伸ばしていってください。
>>関連記事:作業興奮とは-勉強前の「面倒くさい」は”とりあえずやる”で乗り越える
まずは1ヶ月継続する
習慣化に必要な期間には諸説ありますが、勉強の習慣化に必要な期間は1ヶ月とする説が有力です。
最初の頃は、恐らくは勉強していることに非日常的な感覚を覚えるでしょうし、2〜3週間経った頃には、他に予定が入ったことを言い訳にサボってしまったり、新しい習慣に飽きを感じてしまうこともあるでしょう。
新たな習慣を身につけるということは、常に挫折と隣り合わせです。
しかし、その苦難を乗り越えてこそ、やがて大きな習慣へと育ち、自分自身に様々な可能性を与えてくれるはず。
そのためにも、まずは1ヶ月。コツコツと小さな習慣から始めてみてください。
最後に:習慣化プロセスは武器になる
勉強を習慣化することは非常に大変なことであるのは間違いありません。しかし、習慣的な勉強が合格への第1歩であることも事実。
習慣化の壁を乗り越えるために必要なのは、情熱や根性というものではありません。
習慣化にはコツがあります。
大切なのは、自らが能動的に設定した行動が、習慣として身につくプロセスを実感すること。それはあなたの人生において新たな武器を手にするきっかけとなるに違いありません。
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