こんにちは。クリリンです。
さて今回は、「浪人の残酷さ」というテーマでお話しします。
- 浪人を視野に入れている人。
- 浪人するか迷っている人。
- 浪人する覚悟を決めた人。
こういった人たちに是非知っておいていただきたい事実です。
「浪人」を甘く見てる人は本当に多い。
そこで今回は、“浪人の現実”について解説し、
・浪人はどれほど過酷なのか。
・浪人失敗の”原因”は何なのか。
・浪人成功の”秘訣”はどこにあるのか。
について、綺麗事抜きでお話ししていきましょう。
浪人してもそう簡単に成績は上がらない
一般的な統計上の観点からすると、
100人の浪人生がいたら、
・20人は順当に成績を上げる
・60人は現状維持
・20人は成績が下がる
と言われています。
つまり、浪人して成績が上がるのは2割だけです。
そもそも冷静になって考えてみれば、そう簡単に成績が上がるのであれば受験はこんなにも苦労しません。
浪人するということは、「勉強する時間を作る」ことができるだけであって、「成績が伸びる保証」はどこにもないのです。
浪人成功率の実際
浪人して成績が上がるのはわずか2割程度というお話をしましたが、実際に浪人して志望校に合格する人はどのくらいいるのか。
結論を申し上げますと、
よくいわれるのが、浪人生の成功率は10%だということです。
これは、第一志望の大学に受かる確率です。
現役のときに受かったところよりも良い大学に受かる確率は20%です。
浪人に失敗する人の原因と特徴は?反面教師にして成功しよう
まぁ、そもそも成績が上がるのが2割程度ですから当然の結果でしょう。
つまり、浪人生の10人に1人しか第一志望の大学にはいけないことになります。
この数値だけでも、「浪人して成功する」ことが如何に難しいことなのかがお分かり頂けるでしょう。
浪人して成功するのは現役時にあと一歩だった人がほとんど
入試の得点分布は合格者最低点付近に大きく偏っているということはご存知の方も多いと思います。
大学によっても違ってきますが、最低点付近は1点あたりおよそ20人程いると考えて差し障りありません。
すなわち、例えば現役時40点の大差で落第したとすれば、合格までの間に800人いるということになります。
あくまでも単純計算した結果ですが、無視できない事実です。
そこにプラスで優秀な現役生が入って、浪人時に勝負することになるでしょう。
この例で考えれば、浪人の1年間でおよそ1000人近くのライバル受験生を”ゴボウ抜き”しなければなりません。
もちろん、この例のように現役時大差で落第してから、浪人の末飛躍的に成績を伸ばして合格する人もいますが、そう多くはありません。
受験勉強を始めるのが相当遅かったか、本番の運が良かったか。
早慶コースで勉強していた人たちが、秋ごろになると
「MARCH受かると良いね。」
なんて言ってるのが毎年おなじみの事なのです。
浪人して第1志望に合格できるのは、現役時にあと1歩だった人がほとんどだということは弁えておいてください。
浪人失敗の原因
さて、ここまで「浪人成功率の実際」を数字を基に見てきましたが、ここからは具体的な浪人生活の観点から、よくある「浪人失敗の原因」をお話しします。
甘え&甘え&甘え
これだけは肝に銘じて帰ってください。
あくまでも僕自身の体感ですが、
浪人失敗の半数以上の原因は「甘え」に尽きます。
もちろん、受験は「勉強量」だけで左右されるものではありませんし、本番の「運要素」だってあるわけですから、浪人失敗者全員に対して、「甘え」と言いたい訳ではありません。
ただ、「どう考えても舐めてるとしか思えない」という事例が大量にあるのも事実です。
浪人が確定した3月から、本気で受験勉強を開始してる人はどれほどいるでしょう。
はっきり言って、現役時代ろくに頑張れなかった人は、浪人しても頑張れません。
「浪人してから頑張ればいいや」という考えが少しでも頭の中にあると、受かるものも受かりません。
こうして浪人に失敗する人は、友達とダベって講師や模試問題の愚痴、出身校への文句などなど、責任逃れの言い訳ばかり。
結局浪人しても一年後にまた同じことをするだけです。
これが多くの浪人生が送る浪人生活の実際であり、浪人に逃げたがために、浪人に溺れます。
予備校は受からせてくれない
浪人すれば、多くの人は予備校に通うことになると思います。
有名大学ともなれば、東大コース、京大コースなどといった形で、大学に特化したコースもあるでしょう。
こういったコースの合格率はご存じでしょうか。
可能ならば講師にでも聞いてみてください。
特に大手予備校の場合、答えは恐らく「ノーコメント」。濁してくるはずです。
それもそのはず、蓋を開けて調べてみれば、合格率は1~2割が良いところでしょう。
予備校に頼っていてはいけません。結局は当事者の意識の問題です。当日は全部1人でやるんです。
浪人成功の秘訣
特に進学校に通っていたりすると、周りの友達も浪人する人がいたりして、浪人に対する抵抗感が薄れている人もいるのではないでしょうか。
そんな甘い考え方をしている人がいれば、是非とも心を入れ替えていただきたく思います。
現役で大学に合格した人が大学生活を謳歌している中、自分は足踏みで勉強です。自らの存在意義すら分からなくなるという話も頻繁に聞きます。
そんな状況のもと、平然と浪人生活を送っているようではまず受かりません。
もちろん辛くなければいけない訳ではありませんが、ただでさえ浪人で成功するのは難しいことなのですから、辛くなるほど勉強しなければ合格は叶わないのです。
極度のプレッシャーに打ち勝つメンタル
「浪人してもそう簡単に成績は上がらない」と口を酸っぱくしてお話ししてきましたが、成績が上がらないともなればプレッシャーも大きくかかってきます。
それは現役生の時とは比べ物になりません。
浪人生には後が無いため、結果を出さなければならないという焦りの気持ちも生まれてくるでしょう。秋までは現役生に比べて優位にあっても、彼らはこぞって追い上げてきます。
勉強しても志望校の判定が下がるなんてこともあるでしょう。
そして結局、現役で受かった所と同じ大学に入学、なんてこともザラに見てきました。
その計り知れないプレッシャーに打ち勝ち、”勉強量”に徹することができるかどうか。
ここが勝負の分かれ目です。
徹底した”本番意識”
こればかりは各々の学力に左右されるので一概には言えませんが、この1年間は”本番”を意識した勉強を徹底することをお勧めします。
ここで言う「本番意識」というのは、「本番の出題形式で制限時間を測って、得点を最大化するコツを掴む」ということ。
現役生に対する浪人生のアドバンテージは、「大学入試の出題範囲を概ね一通り終えている」ことです。
ともなれば、「本番の出題形式」の演習を数多くこなすことができるはず。
もちろん、「基礎を疎かにして」演習を積めという訳ではなく、「基礎が弱い部分を洗い出すために」演習を積んでください。
試験本番の敵は、「眼前の問題を解くこと」ではなく、「得点を最大化すること」です。
浪人での受験本番は一層緊張することが見込まれるので、本番の”勝負強さ”を養っておきましょう。
最後に:残酷だからこそ価値がある
浪人生活は刺激の少ない、同じような日々の繰り返しです。
先に大学生になっている友達が海外旅行に行っていても、自分はいつも通り予備校に通うだけ。過ぎていく日々が平凡すぎるし、成績も思うように伸びない。
そのストレスに負けて楽しみを求めた人は、ろくに勉強もしていないのに、やれ休憩だ、気分転換だといって夜更かししたり、映画に行ったり、麻雀を始めたりします。
特に最近はネットがあるので、ゲームしたり、ツイッターしたり、漫画読んだりと時間を潰せる道具はたくさんあります。
そうこうしているうちに、秋が来て、やっとこさ現実に目を向けたときにはもう時すでに遅し。
浪人は残酷です。
でも、残酷だからこそ価値があるのだと僕は思います。
本当に辛い浪人生活を送ろうと思えば、自分と向き合う時間を増やさなければいけません。
すると、どれだけ勉強しなければいけないか、浮き彫りになるはずです。
実際に合格できるかどうかはともかく、そうして自分と向き合う時間こそが将来の糧になるはずです。
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