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京大医学部が数学Ⅱ軌跡を徹底解説!媒介変数表示と存在条件の確認

2022 3/21
勉強法 数学
クリリン
2020年5月19日2022年3月21日
クリリン
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目次

存在条件の確認

すべての問題の解説の最後に「※存在条件の確認については後ほどお話しします。」と書かせていただきました。

「存在条件」については多くの受験生が理解に苦しむ部分だと思います。「逆の確認」「逆像」という言い方をすることもありますね。そんな小難しい言葉なんか使わんと、ここは少し詳しく解説をしましょう。

先ほど、軌跡の単元では媒介変数をいかに消去するかがポイントだというお話をしました。

“文字を消去する”という操作については、軌跡の単元に限らず、数学の全単元においてかなり敏感にならなければなりません。

例えば、皆さんは以下のような問題をどのように解きますか?

y=2t、x=t-3が満たされている。t≧0を満たしながら動くとき、x、yの軌跡を求めよ。

存在条件の理解を問う超典型的な問題です。

媒介変数tを消去してx、yの関係式を導くわけですが、消去する文字tに条件が設けられています。

多くの人はx=t-3の式からx≧-3の範囲を出してからtを消去したのではないでしょうか。

これが非常に重要で、消去する文字tの条件を残る文字xに引き継がなければなりません。

もっと言えば、残る文字xにある値が存在するためには、消去される文字tにもそれに対応する値が存在しなければならないのです。

例えば、x=3という値にはt=6という値が対応し、これはt≧0を満たします。つまりtが存在するので、xも存在します。

しかし、x=-4という値にはt=-1という値が対応し、これはt≧0を満たしません。つまりtが存在しないので、xも存在しません。

このように、消去される文字というのはただ消去されて終わりなのではなく、残される文字に対応する値として「存在」しなければならないのです。これが一般的に言われる「存在条件」なのですね。

これを踏まえて、以下2つの問題をみていきましょう。

例題➀

直線y=mxに関して、A(3、0)と対称な点をBとする。mが任意の実数値を取るときの点Bの軌跡を求めよ。

上で挙げた問題のうち、「変動するものが1つの場合」の例題➁を引っ張ってきました。

既に解説したように解いていくと、以下の2つの式から媒介変数mを消去してX、Yの関係式を導きます。

(X-3)×1 + (Y-0)×m=0

(0+Y)/2=m×(3+X)/2


これをちょっと整理すると、以下のような問題と同じことを意味することになります。

x+ym=3、m(x+3)-y=0において、mが実数全体を動くとき、x、yの軌跡を求めよ。

これは、数学の参考書によく載っている典型的な問題ではないでしょうか。

mが実数全体を動くといっても、なんら考えなしにmを消去すればいいというわけではありません。

まず第2式をmについて解きたいので、x=-3の場合を考えてみましょう。第2式により、(x、y)=(-3、0)と定まりますが、これを第1式に代入すると

-3+0×m=3

これに対応するmが存在しないことがわかると思います。対応するmが存在しないのでx=-3は軌跡として存在しないということになります。

では、x≠-3の場合を考えます。第2式により

m=y/(x+3)

これはつまり、x≠-3を満たすすべてのx、yについて対応するmが存在するということを意味します。第1式に代入して整理すると

x2+y2=9

従って求める軌跡は、x2+y2=9のうち、x=-3を除く点ということになります。

例題➁

実数x、yがx2+y2=1という関係を満たしながら動くとき点P(x+y、xy)の軌跡を求めよ。

だいぶ昔に東京大学でこの類題されて以来、超有名問題となった問題です。こちらも数学の参考書によく載っている問題だと思います。

まずは求める軌跡上の点Pを(X、Y)とします。(鉄則)

この問題ではx、yが媒介変数となっていますね。これら2つを消去するために3つの式を立てます。立式自体は容易で、式は以下の3つとなると思います。

x2+y2=1
X=x+y
Y=xy


以上3つの式から、解答としての役目を果たさない媒介変数xとy(中継地点)を消去することによってXとYの関係式を得ることができます。

Y=(X2-1)/2・・①

さてここからが問題です。➀の関係式を満たすすべての(X、Y)に対してx、yは必ず存在するのでしょうか?

例えば、➀の関係式を満たす(X、Y)=(3、4)についてみていきましょう。

・x+y=3
・xy=4

この連立方程式に対応する実数x、yが存在するかどうかを調べていきます。ここで、解と係数の関係によりx、yはtについての方程式

t2-3t+4=0

の解となることが分かると思います。この判別式を計算すると

D=(-3)2-4・1・4
=-7 ≦0

判別式の値が負であるので、これに対応する実数x、yは存在しないことになります。つまり(X、Y)=(3、4)に対応する媒介変数x、yが存在しないこととなりますね。対応するx、yが存在しないので(X、Y)=(3、4)は軌跡として存在しないということになります。

このように、(X、Y)に対してx、yが実数として存在するかどうかを吟味する必要があるのです。一般化して考えてみましょう。

・X=x+y
・Y=xy

解と係数の関係によりx、yはsについての方程式

s2-Xs+Y=0

の解となります。この判別式を計算すると

D=(-X)2-4・1・Y
=X2-4Y

判別式が0以上となればx、yが実数として存在することになるので

X2-4Y≧0 ⇔ Y≦X2/4・・②

これを満たす範囲であれば(X、Y)に対応するx、yが存在するということになります。従って、➀を満たす(X、Y)のうち、②を満たすものが求める軌跡となります。

・Y=(X2-1)/2
・Y≦X2/4

この連立方程式をといて

解答:放物線y=(x2-1)/2のうち-√2≦x≦√2の部分

まとめ

いかがだったでしょうか。

要するに、この記事で言いたいことは以下の3つです。

  • 媒介変数は中継地点として活躍し、最後は消去する。
  • 消去するために媒介変数+1個の立式をする。
  • 媒介変数は「消去」されても「存在」はする。

個人的に、「媒介変数+1個」という立式の本数に目標を立てるのは、難問を解くにあたって大切なコツです。


これらをしっかりと理解して演習を積んでいきましょう。

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数学の勉強の基本的なポイントについて、別の記事でお話ししています。興味のある方は是非どうぞ!

 >>関連記事:【京大医学部】数学の勉強法&オススメ参考書
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クリリンのアバター クリリン

本サイト"Academic Media"運営代表。普段はYouTuberとして活動しており、「受験・勉強」に限らず幅広く活動しています。

特にこのブログでは、京大医学部に現役合格した経験を活かして「受験・勉強」について発信し、記事を読む皆さんに新しい発見・面白い価値観を提供できたら嬉しいです。

趣味は、ソフトテニス、スポーツ観戦、お笑い、YouTubeが好きです。

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