こんにちは。クリリンです。
ここでは理系難関大学・医学部を志望する人たちに向けて現代文の勉強法とオススメ参考書についてお話ししていきます。
大学受験における現代文の特徴
理系受験生の多くは現代文に苦手意識を持っていると思います。
とはいえ現代文はとっつきにくく、勉強しようにもなかなか手がつかないという受験生も多いのではないでしょうか?
そんな中よく議題にされることは、
「大学受験の現代文と本を読むことは関係があるか」
ということです。
はっきり言ってしまえば、関係はあります。幼いころから本をよく読んでいる人は、やはり活字というものにおける論理的思考力が備わっているというのは事実です。
ただし、勘違いしてほしくないのは、
本を読んでいなくても、現代文の成績を上げることは可能です。
今、現代文の成績に悩んでいる人も、それ相応の勉強をすれば成績をあげることができるというのは覚えておいてください。
現代文の勉強法
評論文と小説文に分けてお話ししていきます。
評論文
国語が苦手な人にありがちだと思いますが、文章を読んでいるうちにどうしても雑念が入って、目が字面の上を走っているだけで内容が一切頭に入ってこないということがあると思います。
この状況を改善するためには「流れを意識して読む」ことができるようになるための訓練が必要です。
国語が苦手な人は、試験で初見の問題を解いて試験後にもう一度問題の文章を読み直してみると、初めて読んだ時よりも圧倒的に読みやすかったという経験はないでしょうか。
これは、1回目に読んだ時に「結論」が頭の中に入っているからです。
何回読んでも文章を理解できないという人は、「結論」すなわち“文章が最終的にどこに向かっていくのかという流れ”をつかむことができていないから文章が頭に入ってこないのだと思います。
流れがつかめていると、筆者の言いたいことにある程度予測がついてしまい、予測ができるようになると、文章を的確に理解できる上、速読にも繋がります。
文章の流れをつかむためには、「技術と芸術の対比」や「科学の普遍性」など大学入試に頻出の話題については知っておくことも重要かもしれませんね。
小説文
評論文と違って、「文章が頭に入ってこない」ということはそれほどないと思います。
小論文の難しさは登場人物の心情理解です。
「夕焼けがきれいだった」とか「雨上がりの空には虹がかかっていた」とか間接的に書かれたいわゆる「情景描写」から人間の感情を読み取らなければなりません。
さらには、「笑った」とか直接的に書いてあることでも、前後の文脈によっては「悲しみを押し殺して笑った」など表面上からだけでは読み取れない奥深い人間の感情を読み取る必要があります。
このように「心情理解」と一言でいっても、大学入試ではどこかひねった出題をしてくるものなのです。
オススメ参考書5選
『船口のゼロから読み解く最強の現代文』
1部で読解法の解説、2部で読解法の実践という形式の2部構成となっています。入試現代文において“流れを意識して読む”ために最も重要な「抽象と具体」「対比」「並列と添加」の3点について詳細に解説されています。まずは本書を用いて読解のポイントを抑えましょう。
『入試現代文へのアクセス』
読解のポイントを抑えることができたら後は問題演習を積んでいきます。本書は解答の解説のみならず問題文自体の解説もなされているので「流れ」をつかむための読解の練習にはピッタリです。レベル別に3つの書籍で構成されており、偏差値で言えば基礎編は50前後、発展編は57.5前後、完成編は65前後が対象者となっています。
『現代文と格闘する』
共通1次試験で高得点を取ることが必要だったり、難関大学を目指す受験生で更に演習を積みたいという人にオススメの1冊です。問題の文章もかなりハイレベルな他、大学入試に必須の語彙や文章の流れをつかむための「読みつなぎ方」についても解説されています。また、評論文だけでなく小説文の読解についても学習することができ、非常によくまとまった1冊となっています。
『共通テスト過去問研究 国語』
最後に実際の入試問題の傾向に沿った対策をします。共通テストは過去問の資料がないので、過去問に準ずる問題集で対策していきましょう。
高校3年間の流れ
高校1年の間は特に現代文の勉強をする必要はありません。理系科目を勉強しましょう。
高校2年の夏休みに『船口のゼロから読み解く最強の現代文』を読み、それ以降理系科目の勉強の気分転換程度に『入試現代文へのアクセス』と『現代文と格闘する』で問題演習を行うくらいが丁度いいと思います。
高校3年の夏休みからは過去問演習で大学の好むテーマや解答の形式に沿った対策をしていきましょう。
現代文の参考書は必ず周回しておくべきです。
現代文が苦手な人は「文章の読み方」をしっかりと定着させないと成績はなかなか上がっていきません。3周を目処に取り組みましょう。
現代文は勉強量の確保が難しい科目かもしれませんが、最低限の勉強で少しでも得点を取っていただければと思います。
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