こんにちは。クリリンです。
よくこんな質問を頂くことがあります。
受験生時代はどこの塾に通っていたんですか?
僕は今、京大志望で~のクラスに通っているのですが、このまま通い続けて大丈夫なのでしょうか?
もちろん、実際に合格した人の塾事情は気になることでしょうし、それを参考にするのも大いにアリだと思います。
ただ、こういった質問に対する回答を鵜呑みにして、そのまま盲目に塾・予備校に通う人が出てきてしまうのではないかという不安が出てきたので、
今日はその注意勧告の意味も込めて、塾・予備校の理想的活用方法を話します。
塾・予備校の理想的活用方法
大前提として、冷静になって思い出してほしいことは、″絶対的な指導者など存在しない″ということです。
よく、
「こういう勉強をこれだけすれば成績は上がる」とか
「この講座の先生はすごく分かりやすいから取っておいたほうが良いよ」
などという言い回しを聞くことが多いと思います。
もちろん、これらの言葉はセールストークでも何でもなく、実際の経験や進学実績を基に、本当にその人が明確で強い信念をもって発されたものだとは思います。
むしろ、この時点で胡散臭かったらもうビジネスとしてオワコンですよね。
ただ、それらはあくまでも″他人の脳みその尺度での話″ということを忘れてはなりません。
勉強には正解があるので、皆さんが目指すべきゴール地点は一緒です。ただ、現在地や、ゴールにたどり着くまでの道のりというのは人それぞれなのです。
そういう意味で、絶対的な指導者は存在しないのですね。
このあたりが非常に厄介で、
「こうすれば合格できるはずだから一緒に頑張ろう!」
と寄り添ってくる塾・予備校というのは「本心」なのです。
表面上を見繕った嘘であれば、それを見抜ければ簡単に解決するのですが、「本心」なので、見抜くも何もないのです。
ここで塾・予備校を利用する人と利用される人の違いが出てきます。
塾・予備校に利用される人
ここで塾・予備校を妄信してしまう人が「塾・予備校に利用される人」になってしまうのではないかと僕は考えています。
もう少し別の言い方をすると、「塾・予備校を勉強の主軸にする人」です。
つまり、今の自分の現在地やゴールまでの道のりを把握しようとせず、そのまま塾・予備校に身を任せてしまっている人です。
そういう人は、
・ネームバリューや進学実績を過信して、とりあえずは塾に通っておけば問題ないだろうと思う。
・実際に合格した人が取っていた講座を取らないと不安になり、無駄に多くの講座を取ることになる。
こういうことが起こってしまうのではないかと思います。
こうなってしまうと、
・本当に勉強する必要のある内容を勉強する時間が無くなる。
・料金が無駄にかかってしまう。
等という事態が起こってきます。
講座を取るだけでその単元が完璧になるのであれば、全員その単元は出来るようになってます。
塾・予備校を利用する人
では、「塾を利用する人」はどうするのかというと、あくまでも勉強の主軸は自己学習で、塾・予備校は自己学習を補助するというスタンスなのです。
つまり、今の自分の現在地やゴールまでの道のりを自分自身で明確に把握して、今の自分に必要なモノは何か、塾の先生に何をしてもらったらいいのかといった部分を補完してもらうのです。
これは個別指導塾であっても同じです。
僕自身、個別指導塾の講師経験があるのですが、もちろん生徒の現在地やゴールまでの道のりを把握するサポートはしますが、やはり脳みその深層にある思考の流れ(何をどのくらい理解していて、何が分かっていないのかみたいなこと)を共有することは、脳みそが繋がっていない以上不可能なのです。
これは、個別指導塾の生徒全員が振るっているわけではない現状を見ればお分かりいただけると思います。
つまり、現在地やゴールまでの道のりというのは、自分自身で考える以外に道はないのです。
こうして、基本は自己学習で、必要な部分だけを補ってもらう。こういう人が上手く塾・予備校を利用できる人なのではないでしょうか。
それは例えば、ハイレベルな集団の中で授業を受けるという「環境」を手に入れることだって立派な目的です。
進学実績をあまり過信してはいけないのは、合格した人の多くは、塾・予備校は補助程度にしか利用していないからです。
まとめ
以上をまとめると、
「塾・予備校に利用される人」というのは、塾・予備校を勉強の主軸にする人。
「塾・予備校を利用する人」というのは、塾・予備校で自己学習を補助する人。
これは、予備校講師に担架に乗せて運んでいってもらうか、自分の足で歩きながら上から引っ張ってもらうかの違いで、当然後者のほうが合格率は高まります。
それに、今の自分の能力と相談して、必要なことを主体的に選ぶことはこれからの人生においても非常に役立つことです。
これから塾を選ぶ人だったり、現在進行形で塾に通っているという人は、改めて塾の活用方法を見直してみてもいいのではないでしょうか。
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