こんにちは。クリリンです。
ここでは理系難関大学・医学部を志望する人たちに向けて古文の勉強法とオススメ参考書についてお話ししていきます。
大学受験における古文の特徴
古文は覚えることを覚えれば誰でもできるようになるぞ。
きっと多くの古文の先生がそう言いますよね。
その言葉を信じて単語と文法を完璧に覚えたが、実際に古文の文章を読んでみても何を言っているのかさっぱり…という人は多いのではないでしょうか?
結局のところ日本語なんだから日本人なら読めるはず。英語より簡単だろ?(笑)
(英語の方が簡単だろ…)
こんな風に思っている受験生もいるかもしれませんね。
古文は単語と文法を暗記すればできるようになるというのは、古文に対する最大の誤解なんです。
古文を正確に読めるようになるためにはそれ相応の対策が必要だということを覚えておいてください。
古文の勉強法
古文の勉強は以下の3ステップで行います。
- 単語・文法の暗記
- 読解演習
- 和歌の解釈
単語・文法の暗記
古文は暗記だけで完結しないだけであって、もちろん暗記も必要です。
古文特有の語や昔と今で意味の異なる語、助動詞の意味と活用形などの重要事項はもちろんのこと、助詞などの周辺事項まで抑えてしまえば読解には有利に働くでしょう。
読解演習:ポイントは古文常識
単語・文法を暗記したところで古文の読解には全く歯が立ちません。
古文の苦手な人は、単語の微妙なニュアンスの理解に苦しめられた人は数多くいると思います。
読解のポイントはずばり「古文常識」です。
古文特有の語や昔と今で意味の異なる語がなぜ存在するのかというと、世界観が全く異なっているからなんです。(推測ですが…笑)
例えば、「逢う」という語には「夢の中で会う」という意味があります。これだけ聞いたらなんのこっちゃですよね。
現代の考え方では、夢の中で異性と会ったら、自分はその人のことが気になっているのかもしれないと考えます。しかし古文の世界では、夢の中で異性と会うということは、その人が自分に好意を抱いて会いに来ていると解釈するのです。
こういった古文独特の世界観があるからこそ、「逢う」という語に「夢の中であ会う」という意味が生まれてくるのです。
このように古文常識を覚えていないと、いざ問題文で出くわしたときに単語の意味自体は覚えていてもそのニュアンスが理解できないという事態が起こってしまいます。
従って、古文の暗記事項を覚えるときは古文常識も併せて覚えることが大切となります。
和歌の解釈
古文を難解にする第一因ですね。
多くの和歌は直接的にモノを語らず婉曲的に表現されており、それを読み取らなければなりません。特に難関大学の問題だと、初見の問題で掛詞の読み取りをさせたりもしてきます。
ただ、ここで必要となるのはやはり「古文常識」です。すなわち、昔の人はどのようなことに趣を感じるかに傾向を見出すのです。
ここでいう「傾向」というのは言葉で表せるものではありません。古文常識の勉強を進めているうちに、なんとなくのイメージが湧いてくるものなのです。
そもそも「趣」とは言葉で表せない概念ですからね。だからこそ難しいのです。
オススメ参考書4選
『マドンナ古文単語230』
1つ1つの単語に対する解説が詳しくされており、同時に古文常識の知識も習得できてしまいます。懸念する点は収録されている単語数が230とちょっと少なめな点ですが、理系受験生には十分でしょう。
『古文上達 読解と演習』
読解と演習45は、過去に実際に大学入試で出題された文章を使って、歴史的仮名遣いから内容理解や和歌の解釈の問題まで幅広い難易度の問題が扱われています。基礎から応用まで丁寧な解説で確認できます。
読解と演習56は、かなりレベルの高い問題集です。難関大学を目指す受験生の中でも古文を得点源にしたい人のための参考書です。理系科目に余裕のある人は手を出してみてもいいかもしれません。
『共通テスト過去問研究 国語』
最後に実際の入試問題の傾向に沿った対策をします。共通テストは過去問の資料がないので、過去問に準ずる問題集で対策していきましょう。
高校3年間の流れ
高校1年では、学校の授業を大事にしながら『マドンナ古文単語230』で基本事項について勉強しましょう。
高校2年以降は、理系科目の勉強の合間を縫って『古文上達 読解と演習』で問題演習を積みましょう。余裕のある人や古文を得点源にしたい人は上級編に取り組みましょう。
過去問は高校3年の夏休みから始め、大学の好むテーマや解答の形式に沿った対策をしていきましょう。
皆さんには古文常識の大切さをいち早く認識して、少しでも古文で良い成績を取っていただければと思います。
コメント